- 作者: 一色まこと
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/04/21
- メディア: コミック
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ようやく新作を買った。とても好きな漫画。
クラシックをテーマにした漫画だったら今は「のだめカンタービレ」が破竹の勢いで人気を博していますね。
のだめはギャグ漫画を装いながらも、音楽の描写は綿密に調査された資料がベースにしっかりと書かれていてその筋の音楽家たちからも評価が高いとのこと。一方でピアノの森は、音楽のことについては、やや、大ざっぱな印象を受ける。(コンクールにベートーベンの月光をたずさえて挑戦した少年が、コンクール終了後にラフマニノフのピアノ協奏曲3番をオケと競演したり !) そんなんでもこの漫画が素敵だと思うのは、純真な少年たちの友情だったり、純真さがゆえに残酷になってしまう姿だったり を優しいタッチの絵で上手く描けているから。読み手も素直な気持ちで見ないと楽しめない。
ストーリーの急展開が多くて、いろんな細かい部分をすっ飛ばしてる感がありますが、今後にも期待。
あ、そうそう、ピアノを弾く人が主人公 といったらNHKで放映中の「純情きらり」。前々から思ってたんだけど、宮崎あおい演じる桜子は「音楽音楽!」と気張るけど その姿はどうも説得力に欠ける。音楽に執着するキャラ として印象が弱い気がする。「のだめ」みたいに、「ピアノを弾くときは狂気の天才ぶりをしめすが、それ以外では全然何にもできない天然少女」 といった感じで、音楽にだけは飛び抜けた才能をもつ主人公であるならば「戦前の激動の時代の中で周囲の反発にあいながらも音楽を糧に生きていく女性」というトンガリ系のキャラが引き立つと思う。桜子さんは義侠心が強くて芯の強い女性という印象は受けるけど、肝心の音楽に燃える姿 がすっぽり欠けてる。んで、おっちょこちょいな部分がやたらと目立つから…なんだかな っていうキャラになってる。
宮崎あおい自身が柔らかい印象の役者なので、そういうトンガリ役にハマりきれないだけなのかもしれないけど。