山田耕筰ピアノ作品全集

山田耕筰ピアノ作品全集

山田耕筰ピアノ作品全集

図書館でこんなの見つけた。どんなんだろうと思って借りて聴いてみたら、「赤とんぼ」からは想像がつかない尖った曲が多い。不協和音を散りばめたりもして。

(まだ前半しか聴いてないんだけど、感想)

音符を詰め込んで表現するタイプではなくて、ひとつひとつの音に間をもたせることで空間を大きく広げるような表現をしているなと思いました。そのせいか非常にゆったりとした調子に感じる曲が多いです。ま ピアニストの表現に負う部分も大きいんだろうけど。
スクリャービンに捧ぐる曲」なんてのもあります。途中、これこそ日本!的なメロディーが現れながらも、全体はロシア的な悲哀に満ちた調子に包まれている不思議な感じの曲。素敵です。

組曲「夢の桃太郎」は、桃太郎をテーマにした組曲のようですが、可愛くてテンポのいい童謡的なテーマに近代的なな音作りが絡んで一筋縄でいかない曲に仕上がってます。

「荒城の月を主題とする変奏曲(哀詩)」は、あの有名な「荒城の月」をテーマにしてるわけですが、これまたすげーカッコいい。力こぶし握って歌うような(w)、情感溢れるドラマチックなアレンジが施されてます。


なかなか面白いCD。