評価制度での主張を図形的なモデル化で考える

会社の評価制度と 私のアプローチの話です。


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ペパボの評価制度では

  • 作り上げる力
  • 先を見通す力
  • 影響を広げる力

の三つの力 = 人材要件に対して、等級要件に則して専門性を主張する必要がある。 だいぶはしょった説明なので、詳細はリンク先を見て欲しい。


実際にやってると ロジカルに評価を組み立てて「私は 〇〇 の力を発揮して 〇級にふさわしい 」と主張を展開するのは 毎度のこと 苦戦する。

評価資料においては、ただ単に issue や Pull Request を列挙するだけでは足りず、その取り組みにどのような背景があって、どのような技術的なアプローチをとり、どのような成果/評価にいたったかも書き下して、評価者に向けて専門性を主張していかないといけない。

ある種の論文みたいなもんだと例えることもできる


「会社、事業部、チーム、あるいは、時間やプロジェクト ... 等の種々のコンテキストがあって、自分を実績をどのようにコンテキストに位置付けて論じるか」 で 苦労する同僚は多い。私も苦手なんだが。


これ、いきなりやってもうまくできなくて、ちょいとした認知の訓練が必要も感じる。

どうやって訓練するか ... いろんなアプローチがあろうが、私の婆は図形的なモデルとして捉えることで 思考がすっきりする。改めて どういう風にモデルにできそうかなぁと 思索してみた


ツリーで考えるモデル

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  • 大きなものを小さなものにブレイクダウンする
  • 小さなものを大きなものにビルドアップする

OKR ツリー や 会社の目標 -> 事業部の目標 -> チームの目標 -> 個人の目標 に位置付けて考える

包含で考えるモデル

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  • 背景やコンテキストを捉える
  • 小さなとりくみと、背景の大きなコンテキスト

ツリーで考えるのと似たところがあるかな?

グラフで考えるモデル

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ツリーとは違い階層をもたないグラフ

「〇〇が△△に影響を与えた」 (影響を広げる力)

時間軸で考えるモデル (1)

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時間軸で捉えるモデル

  • 現在 -> 未来 に位置付ける
  • 有効期限、締め切り をもつもの

「プロジェクトを完遂させる」「次の期にやること」 (作り上げる力、先を見通す力 )

時間軸でモデル (2) 増大・減衰

時間の経過で変化するモデル

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「〇〇の取り組みが未来に価値を出していく」「未来に向けて不確実性が増す」 (先を見通す力)

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逆に減衰するモデル。「〇〇 の取り組みが未来に向けて △△を減らしていく」とか? コストや技術的負債の話と絡めて。

サイクルで考えるモデル

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  • 繰り返すもの
  • プロセスとしてサイクルするもの

CI/CD, DevSecOps サイクル、スクラムスプンリントサイクル ...


その他 いろんなモデル化があろうが、思い使いないので ここで終わり。

「こんなのもあるんじゃない?」があったらフィードバックしてください〜

バウンダリーレスキャリアと IT エンジニア

技術者とキャリアの話です

イントロ

キャリアに関する書籍を掘り出して読み返している中で、 バウンダリーレスキャリア という単語が目に留まる

この著作から引用する

マイケル・アーサーは、変わりつつある新しいキャリアのあり方を「インテリジェント・キャリア」もしくは「バウンダリーレス(境界なき)・キャリア」 - 職務、組織、仕事と家庭、産業の壁を越えて動くキャリア ー と読んでいる

『働くひとのためのキャリア・デザイン』 P.52 から引用

別の説明も引用する

バウンダリーレス・キャリアとは、ひとつの組織の中だけでキャリアが展開される従来の組織キャリアに対して、1つの企業や職務といった境界(バウンダリー)に閉ざされた範囲を超えてキャリアが構築されるものと考えます。バウンダリーレス・キャリアを歩む個人は、異なる企業や業種の境界を横断しながら、新たなスキルや経験、ノウハウを獲得し、自律的に成長を重ねていきます

【人材育成】組織内キャリアマネジメント(2)|コンサルタントコラム|人事評価制度の構築、評価者研修、運用コンサルティング │ ブレインパートナー


さて、自分や同僚の姿でもって この単語を咀嚼してみよう。( Web に関係する ) IT エンジニアにとっては バウンダリーレスキャリアの考えは、特に珍しくもないのかなとも思う。

例えば

  • 会社で開発しつつ、OSS 開発にもコミットして技術を磨く・発揮している
    • 会社に限らず、大学や研究機関なども含まれるかな?
    • 会社に所属しつつ、OSS 開発者としてのフルコミットを本流のキャリアとしている方もいらっしゃらるな
    • 国の境界を超えての活躍もあろ
  • ブログ、勉強会、カンファレンス、執筆等でアウトプットをかさねて、他の技術者からも広く認知されている
  • 技術顧問で複数の会社に携わり業界横断的に活躍している
  • ... etc

... 等々と例をあげいくことができるように思う。

注) 話が発散しないよう 「IT 技術者としてのキャリア」だけにスコープをとどめておきたい 。趣味やプライベートで別のキャリア (例:音楽活動とか) を掛け持ちしているような例もあろうが捉えきれない。


よくよく『働くひとのためのキャリア・デザイン』を読み進めたら 以下のような記述があった

... アーサーの唱える「バウンダリーレスキャリア」のモデル(手本)はどこにあるのか ... (略)

まずその典型的モデル (手本、見本) となる人物は、たとえば、シリコンバレーで活躍する創造的な起業家やハイテク産業のエンジニアである シコリンバレーでなくとも、より一般的に、開発エンジニア、起業家、コンピューター・コンサルタント などにもあてはまる。

しっかり ITエンジニアも射程に含んでいた

『働くひとのためのキャリア・デザイン』は 2002年の著作で、当時はキャリアのあり方としてまだ珍しい事例だったのかもしれないが、20年も経過した今だとバウンダリーレスキャリアの話は、私の周りでも「ごく ふつう」に存在するくらいの概念になっているのだなと思った。


ところで バウンダリレス だけでも一つの用語として提唱されたものらしい

バウンダリレス」(boundaryless)とは、直訳すると「境界(バウンダリ)のなさ」という意味で、企業の従業員が部門や役職、立場、事業所の所在地など、組織内外のあらゆる境界を超えて自社に貢献しようとする姿、あるいはそうした価値観を指す用語です。1990年代初めに、米ゼネラル・エレクトリック(GE)社の当時の社長兼CEOジャック・ウェルチ氏が自社の目指すべきビジョン、組織や人材に求めるバリューを象徴する言葉として提唱しました。

「バウンダリレス」とは? - 『日本の人事部』

ITエンジニアの話だと、SRE や DevOps / DevSecOps あたりも組織内での <バウンダリレス> の例に挙げられるのだろうか。これもまた肌感で理解できる概念である。


誰も彼もがバウンダリーなふるまいをするのがよいのか よく分からないところもあって、それはまた個人のキャリアの話から組織の話にスコープが広がるところなので 感想を書くのは控えておく。

内的キャリアと自分の中で大切に思っている専門書

技術・キャリアに関する文章です

追記

内容を省みて 技術書 から 専門書 に訂正した。

イントロ

先だってペパボ社内の「CTOが訊く」 という企画で、あんちぽくん ( id:antipop ) とzoom 対談する機会があった。「CTOが訊く」はペパボ社の技術職のメンバーに対談を回していく企画で(*1) 、事前にテーマが何か決まってる訳でもなく 、あんちぽくんと何の話をしてもいい。


私は 外的キャリア/内的キャリア/キャリアンカー をテーマにして話をした (対談の内容を公開できないまんま このエントリを書いてるのは申し訳ない )

外的キャリア

職種・職位・技能・実績・報酬など客観的に把握できる職業上の経歴。→内的キャリア

外的キャリアとは - コトバンク

内的キャリア

なぜ働くのか、何のために働くのか、なぜその仕事をしたいのかなど、仕事や働き方に対する個人の主観的な評価や認識。

内的キャリアとは - コトバンク

キャリアンカー

「キャリア・アンカー」とは、MITのエドガー・H.シャイン教授(組織心理学者)が提唱しているキャリア形成の概念です。キャリアにおけるアンカー(錨=不動点)を指しています。 個人が自らのキャリアを形成する際に最も大切で、他に譲ることのできない価値観や欲求のこと、また、周囲が変化しても、自己の内面で不動なもののことをいいます。

キャリア・アンカーとは | 人事用語集・辞典 | 人事のプロを支援するHRプロ


対談に備えて、内的キャリアやキャリアアンカー を考える拠り所をピックアップしていたのだが、 「自分の中で大切に思ってる専門書」 をざっとリストしてみたら こんな本が挙がってきた。

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それぞれがどういった「大切」なのかの説明は ちょいと長くなるので省いておくが、自分のキャリアを「開始、転換、強化、再発見、 内省」 を促した書籍という感じなんだろうか。

「誰かに薦めたい専門書」 であれば また違ったものが出てくるだろうとは思う。「自分の中で大切に」というスコープだと こんなリストだ。もしかすると、もう少し時間が経つとリストが変わりそうなきもする。


内的キャリアを考えるには、書籍以外にもいろんなソースがあろう。 「人」「経験」... とソースをあれこれを挙げていくと発散するので、このエントリでは書籍紹介だけに止める 。Web 系の技術者なら「書籍」という制約だけでもいろいろ語りうるところがあるかなと思う。


同僚がどんな本をあげるかも知りたくなってきた。誰か頼む〜


内的キャリアを語る

blog.hifumi.info

(ITエンジニアが) 内的キャリアを語ることについては こんな力強い文章があって改めて読み返している。また別のエントリでここに繋がる話を書こう

余談

*1) 「CTO が訊く」は "笑っていいとも! のテレフォンショッキング みたいに1人ずつバトンタッチで対談する人を回していく企画だ" ... という比喩を思いついた。が、当の番組は 7年前に放送終了したので、伝わらない世代もいるだろうな 🕶 🎤

github.com/hiboma/hiboma を更新: ブログや会社のテックブログのリンクをまとめた 〜 Infra Study 2nd #6 の宣伝

技術の話です。 https://github.com/hiboma/hiboma を久しぶりに更新したのと、そこに絡めて Infra Study の宣伝です

hiboma/hiboma リポジトリ。これは何ですか?

github.com

ソースコードリーディングした際のメモ書きや、仕事の中で遭遇した問題を調べたり、再現を試みたり、ツールの使い方を書いたり、あれやこれやと雑記していたリポジトリです。数年続けていたらそこそこの量になったものを公開していました。


自分が公開しているリポジトリで一番人気という謎の地位を獲得している

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おそらく、何か調べ物をしていてリポジトリの文章を読んでくれた人がスターをつけてくれているぽい ⭐️ ありがとうございます

中途半端に書き下ろしたものもあり、中には検索のノイズになってるテキストもある。せっかく調べ物をしてたどり着いた人には ちょいと申し訳ない気分ではある。

例えば、カーネルの関数名なんかで Goolge 検索すると このリポジトリが引っかかってしまうことがある。「これ書いたの誰だ?」「俺やー!!!」 )


改めて書いた内容を見直してみると、ほとんど忘れてしまっている。「こんなん便利じゃん?」「こんな仕組みだったのか! 」「よく調べたな。覚えてない」... と自分でも再発見があったりする。

古くなってしまった内容も多々あるが、strace や gdb あたりを使ったデバッグ/調査 のアプローチは 今でも全然通用するとこかなと思う

久々に更新

ここ数年は Hatena Blog あるいは会社のテックブログに技術ネタを書くようになったので、hiboma/hiboma リポジトリは全然更新しておらず、錆び付いたリポジトリになってしまっていた。

放置しておくのも勿体ないなと思って、久々に更新した。

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会社のテックブログに書いたエントリや Hatena Blog のエントリ一覧を REAMD.md に載せる更新を入れてます。(ただし、技術エントリだけに限定している)


README.md にまとめたエントリ一覧を改めて見ていると、やっぱり 何か調べ物をしたり、問題の再現を試みたり、小さな Proof of Cocenpt なコードを書いてみたり ... というエントリばかりがならんでいる。

自分の技術者としてのコアというか立ち位置というか大事にしているものというか、そんな <内的キャリア> が如実に浮かび上がるリストだなぁと思った

突然の宣伝

10/29(金) 開催 Infra Study 2nd #6「(仮)インフラ技術とキャリア」 では、先に書いた 自分の技術者としてのコア をキャリアの話と絡めて話そうかと思っている

forkwell.connpass.com

kazuho さんと yoku0825 さんは、キャリアの話よりは技術の話よりなので、私だけ ちょいと毛色が違うかな? イベントの方針次第で、もしかしたらガラッと内容を変えるかもしれないです : )

『メンタリング 』- 会社の中の発達支援関係 - キャシークラム著 📚

概要

キャシー・クラムの出現によって、メンタリング研究・キャリア発達研究は大きな前進をみた。クラムは本書の中で、メンタリングの2つの機能「キャリア機能」と「心理・社会的機能」を同定し、それぞれの下位機能の存在を提言、また、メンタリングに基づく発達支援関係の有益性、代替的関係としてのピア関係の重要性を指摘、面接によるデータ収集、それに基づく仮説の構築・検討・修正・洗練という幾重にも及ぶ手続きを経、精査された上での理論を開陳する。「クラム以降」メンタリングの研究領域では膨大な数の実証研究が蓄積されることになった。本書はその嚆矢となった名著である。

どんな本か

メンタリングの研究としては古典/元祖にあたるような位置付けであるぽくて、メンタリングをテーマにしている Web サイトのあちこちで引用もされている。2021 の現在での研究書としての評価は、専門ではないので 確かなことは分からないが、学びになるポイントは現在でも多々あると思う

いつ/なぜ 読んだか

現在の会社では技術職として働いているが、キャリアを積むにしたがって後輩の研修や同僚の評価など "マネジメント" に関わるに機会が増えた。マネジメントに携わると、それまで技術職としてのインプットだけでは立ち向かえないなと危機感を覚えて、あれやこれやと書籍を読み漁ったのだが、その中の一冊だった。

自分の中では漠然と「メンタリング」についての概念はあった。大学での寮生活 (先輩後輩の関係がかっちり決まっている集団だった) を経た経験や、会社に入ってすぐに面倒をみ食べてくれた上司の存在などから 学び得たものにベースがあった。

言語化を試みると曖昧模糊と捉え所がなかったのを、専門の用語と概念もって抽象化して捉えるきっかけを与えてくれた一冊になるだろう。

何を得たか

メンタリングをキャリア的機能と心理・社会的に機能に分類する考えは、自分の経験にのみ頼っていたメンタリングの概念を抽象化・一般化・ブレイクダウンして理解する道具になった。また、自分のキャリアの発達と周囲の人々の関係性をメンタリングの視点から論じる武器にもななった。

キャリア的機能 心理社会的機能
スポンサーシップ 役割モデリング
推薦と可視性 需要と確認
コーチン カウンセリング
保護 交友
やりがいのある仕事の割り当て

自分、あるいは、同僚が「メンターになった」時に、自らのふるまいがどのような <機能> を果たしたか? を問いかけてみることで、自らのメンタリングを精緻化して考えることができるだろう。

また、自分の内的キャリアを見据える際に、自分の成長に寄与してくれた周囲の人々がどんな <機能> でもって支えてくれたかを考えてみると 一歩踏み込んだ省察・リフレクションになるかとも思う。

何は得られないか

研究書であるので、メンターとしての実践知を望みたい人には向かないかな

どのようにメンタリングを行うのが好ましいか 、どのようにふるまえばメンタリングが成功するか ... という指南はしてくれない。例えば、メンター/メンティーとで面談する際に 好ましいコミュニケーション方法 (傾聴、オウム返し ... ) はどんなものかといった目的であれば別の本を当たるのがよいかと思う

組織にメンタリングを導入する、文化として定着させていくには というテーマであったりも別の本がよいかなと思う

その他の感想

現在は古本でしか手に入らないようで、Amazon だと 1万円を超えるプレミアム価格になってしまっている。もう少し安価だと、同僚にも薦めたいな〜となるのだが、厳しい値段である。

私が買った時も 5000円くらいで少し高かった。

企業の本棚に一冊あると良いかなという本

那須 〜国道294号〜大田原 🚴‍♂️

自転車の話です


久々の好天 + 体調も整ったので自転車 (Domane SLR) でお出かけ

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台風が過ぎて湿気が吹き飛んだのか、遠方の山まではっきりみえる澄んだ秋晴れになった。那須高原国道294号線〜大田原を巡った。

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走行距離 90km と獲得標高 687m

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THE DESIGN OF THE UNIX OPERATING SYSTEM - Maurice J. Bach 📘

本棚を整頓していたら 『THE DESIGN OF THE UNIX OPERATING SYSTEM - Maurice J. Bach』 が出てきた

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1986年出版である。古典。

Classic description of the internal algorithms and the structures that form the basis of the UNIX operating system and their relationship to programmer interface. The leading selling UNIX internals book on the market.

UNIX オペレーティングシステムの基盤となる内部アルゴリズムや構造体、およびそれらとプログラマのインターフェースとの関係についての古典的な記述。市場で最も売れているUNIXインターナルの本です。 ( DeepL翻訳 )


表紙のデザインが気に入っている

2013年にペーパーバック版を買っていて、その後、どうしてもハードカバー版が欲しくなって買い足したものだ。表紙がかっこいいから飾りたかった! ただそれだけのために!

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ペーパーバック版はこんなん。(2013年に撮影)

ペーパーバック版は書き込みをしつつ読み込んだ。本棚には見当たらない。行方不明になってしまった。


肝心の中身の話。

UNIX System V Release 2 をベースにしているらしいが、図解や擬似コードを添えて説明が続く。

f:id:hiboma:20210916222351j:plain システムコールを呼び出す C のサンプルコードも出てくる。


擬似コード =骨格だけに削ぎ落として Design =「設計」にフォーカスした教科書と言えるんだろうか。擬似コードアルゴリズムは素朴に書かれている。

実際の 「実装」= ソースコードには些末な処理が含まれたり、変数、型や関数名などにも気を取られたりして、本質的な理解の妨げることもあるからなぁ


古い本だから 令和のこの時代に読む必要ないか ... というとそんなこともない

プロセスのモデルやシステムコールのインタフェースは 現代の *nix と同じだ

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そういえば、最近、デバンドページングとコピーオンライトを調べ直す機会があった

hiboma.hatenadiary.jp

この本にも載っている

System V Release 2は1984年4月にリリースされた[1]。シェル機能とSVIDが導入されている。新たなカーネル機能として、ファイルロック、デマンドページング、コピーオンライトが導入された[3]。

引用: https://ja.wikipedia.org/wiki/UNIX_System_V

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2013年当時、この本を読んだことで Linux カーネルを(ちょっとだけ)理解する基礎体力づくりにはなったよなぁと思い返していた