秋田・岩手・宮城 3県ライド

夏季休暇中に自転車で秋田、岩手、宮城を巡ってきた。

1日目 東京から秋田へ

6時に起床、東京駅まで自走。八重洲中央口は人が少ないので輪行の準備するのに都合がよい。

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秋田新幹線で東京〜秋田へ輪行。4時間程かかるのでひたすら睡眠タイム。

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秋田駅到着後、自転車を組立てトラブル無くスタート。 千秋公園<せんしゅうこうえん> 近くで旅の始まりを記念撮影。

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20年前に住んでいた地域 新屋<あらや> をぐるぐると徘徊する。自分が知ってる頃とは様変わりして、海岸沿いに風力発電機が乱立している異様な景観になっていた。ガンダムだとかエヴァンゲリオンとかゴジラだとか、こういうスケール感なのだろうか

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手形のプロショップ SHOWA に立ち寄り、盛岡へのルートについてアドバイスや注意点などをうかがう。

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ここのオーナーは安田大サーカス団長が出演するロードバイク番組撮影にも協力していたそうな (嬉しそうに録画を見せてくれた) 過去動画 団長安田と全国を走る!『快汗!自転車ライフ』特集 | Acton style は残念ながら視聴できなくなっている

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夜にかけて雨の予報がでており、終始落ち着かない気分で市内をあちこちうろついていた。結局、夕方までには小雨が降る程度だった。SHOWA から手形山にのぼり秋田高校を見下ろす。

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夜はホテルの近所を適当にうろつく。

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たまたま見つけた ジャズスポット ロンド で爆音のジャズを浴びる。よい音だった。

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2日目 秋田から盛岡へ

秋田から盛岡に進路をとると必ず奥羽山脈にぶちあたる。

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秋田市〜国道46〜仙岩峠 を通過すると最短ルートになる。秋田市から南下して横手〜北上を迂回するルートもあるが距離はかさむ。雨予報なので仙岩峠越えを選択。

早朝にホテルを出発、角館や田沢湖駅を経由して峠に向かう。風も強く小雨模様だったので寄り道は控えて峠を越えることを優先した。

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仙岩峠の有名スポット 峠の茶屋 を訪れるも、ちょうど一週間前から喪中。今後の営業再会の見通しもたたないのだろうか。残念

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峠の茶屋の駐車場で秋田新幹線「こまち」を待ち伏せてツーショットを撮る

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秋田と岩手の県境をまたぐ仙岩トンネルが最大の難所 (この写真は岩手側)

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全長2544m。自転車で走れる歩道は無い。車道を少し走り、泥と砂利だらけの退避用路肩に上り、車を避ける を何度も繰り返す。トンネル内が暗いのは当たり前で、反響する騒音も酷く、気が滅入る。独り言や歌を口ずさむなどして気を紛らわせた。こんなトンネル二度と通らんわ!!!

仙岩トンネルに至るまでも大小のトンネルが連なっており難儀だった。

仙岩峠を越えての秋田〜盛岡の距離と獲得標高は、普段よく走っている 練馬〜奥多摩湖 に近いくらいだろうと見積もっていた。走破できる自信は十分にあったのが、実際に走ってみると強風やら荷物が重いやらトンネルの悪条件やらで疲労は大きかった。

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仙岩トンネルを抜けてから雫石へのダウンヒルは路面状態もよく、道も広く、斜度もキツすぎず快適。盛岡まで下り基調でスピードも乗り ひたすら走る

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盛岡市内の高松の池でゴールインとする。この付近に中学から高校まで過去6年ほど住んでいたのでよく知った場所。

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3日目 盛岡で足止め

午前は台風が直撃。盛岡市内で足止めを食らう。

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天気が穏やかになった午後に 盛岡市内の 佐々宗輪店 に立ち寄り、盛岡市内から近場のヒルクライムコースを教えてもらう。2-3時間で往復できるという 岩洞湖<がんどうこ> にトライすることにした

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山田線 沿いに岩洞湖を目指す。盛岡市内から 20〜30 分も走れば のんびりとした田舎道と本格的なヒルクライムにチャレンジできる、羨ましい環境である。

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線路に絡むように米内川<よないがわ>も流れているのだが、台風直後のため濁流だった。美しい川なのだよ

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岩洞湖への途中、盛岡市内を一望できる絶景ポイントが 2-3 ある。ダウンヒルで堪能するとよい。

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峠道の斜度は感覚値では 5-7% が多く最大で 8-9% 位だったろうか。路面の状態もよく道も広く、通行量も控えめなのでキツさはそこそこなコース。

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( 岩洞湖を一周して四十四田ダムや天峰山を回るコースも取れるらしい ルートラボ )

腹を空かせたままトライしたので終始ハンガーノック気味だった。台風の余韻で風も強く、時折小雨もチラついており、曇天で山道も暗く夕暮れも迫っていた ... と条件が揃わず十分に楽しめなかったのが心残り。

夜は中学以来の友人と再会して市内を徘徊した (これも自転車で)

4日目 盛岡から一関へ

盛岡から一関へ向かう。台風一過で泥水の 北上川 と雲のかかった岩手山 を背景に記念写真。

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国道4号線を避けて、県道や田んぼ道をメインルートとして南下する。

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午前中は天気がよかった。 南昌山 を背景にパチリ。

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田んぼ道をゆく。見通しがよくスピードを落とさずに走りやすい。ボーっとして用水路には落ちないように。

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盛岡から仙台方面へは北上川が延々と流れている。ひゃっはー 泥水だ

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川の流れが示すように、わずかながらに傾斜がついておりペダルの漕ぎ足が軽い

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北上で GIANT STORE に寄った。一通りのツールやパーツが揃っているので補給・中継ポイントに都合がよい

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北上川沿いにサイクリングロードも整備されていたが、少しだけ走ってすぐ飽きた。今回は街道をゆく方がいろんな町や集落の空気を楽しめてよいと思った

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平泉ではキャリアバッグとキャンプ道具? を装備したロードバイクの集団を見かけた。

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中尊寺毛越寺付近をうろついた後、一関に向かい一泊。

夜はジャズ喫茶 BASIE<ベーシー> を訪れる。タモリのサインが残る席でズンドコ爆音ジャズに包まれる。リクエストする勇気は無い

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5日目 一関から仙台へ

一関から仙台へ南下、仙台市内の実家を目指す。国道を避けて細かなアップダウンが連なるルートをとる

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天気は良い!良すぎて日差しが強く、昼ごろに気持ち悪くなりかけた。

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写真を見た奥さんいわく「Windows みたい」な風景。

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そして生きたまま 浄土 に辿り着いた。はて、ルートは間違えていないはずなのだが。

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仙台まで 30km ほどまでに近づいたところでも時間に余裕があったので、事前に計画していたルートを変更して松島を迂回した。

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松島周辺は道も狭い上に、観光の車や災害復興のトラックやダンプカーが勢いよく通過する。風光明媚な景色を眺めながらのんびり走れるような場所ではなかった。注意されたし

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予定にないルート変更したことで最後の最後で迷子になり、家にたどり着くのが遅くなった。

6日目 仙台で休息

蒸し暑く午後から強い雨の予報。

Trek と Bontrager をメインに扱うプロショップ BRENDA 仙台南店 で 近場のコースを教えてもらい、軽いヒルクライムをこなす。

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樽水<たるみず>ダム を抜けて菅生<すごう> に向かう

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峠に入ったタイミングで めちゃくちゃ雨が降ってきた。この旅で初めて雨具フル装備に着替えて走る。ハードモード。

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峠単体の獲得標高はそれほどでは無いけど、そこそこの斜度のついた鬱蒼とした林道を走れる。車はそこそこ通過する。

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村田町から峠道を越えて岩沼市に向かい仙台に戻る

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帰宅後、父親が幹事をつとめるマンションの夏祭りに参加する。

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夏祭りは、震災後 隣人と見知らぬままでいるのはよくないと コミュニケーションをとることを目的に始まったらしい

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7日目

旅の終わり。仙台から東京へ輪行

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おつかれさまでした。そして翌日も台風だった。


旅の tips

やまびこの荷物置き場(1号車) には自転車を収納できる

1号車の荷物置き場には TREK の size 58 ぐらいの大きいフレームでもギリギリでの収容可能。

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客席に輪行袋を持ち込むのが億劫ならば ここがよい。仙台始発のやまびこを狙うと確実に置ける。

GIANT の SCOUT SEATBAG 便利

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道中のトラブルに備えて一通りの道具を持って行ったが、十分な収容力で旅を支えてくれた。何よりも(他メーカーと比べて) 値段が安いので、汚れや傷みを気にせず思い切って扱えるのがよい。標準の留め具だけでは横揺れでダンシングしづらくなるので、ベルクロテープで固定を強化するなどしてみた。

下記の詳細なレビューが参考になる

cbnanashi.net

持っていた荷物については後日に書こう

ビジネスホテルに滞在

前後の車輪を外してフレームにだけ輪行袋を被せ部屋に持ち込んでいたが何も言われなかった。予めフロントで了承を取っておくと事後のトラブルも回避できる。

メカトラブル

チューブに加えて替えタイヤも携帯していたが パンクすらしなかった。役に立たなかったとは言わずに「お守り」として護ってくれていたのだと思うことにする。

メカトラブルは何もなかったけど、仙台でヒルクライムした帰りに手袋を片方だけ紛失していたのだった。凹む。

雨対策

事前は全日雨予報だったので、雨対策を十分にしておいた。ブルベ経験者のブログをソースとするのがよい

雨の中数百km を走る経験や技術・スキルには学ぶところが非常に多い。幸いにも最終日以外は強い雨に降られなかったので、自分の生きた経験とはならなかったが

ホイールとタイヤ

ホイールとタイヤは Bontrager Aura 5 (50mmハイト) + Bontrager R3 25C で臨んだ。荷物で重量がかさんでおりディープホイールの漕ぎ出しは重いのがけど、盛岡〜仙台は平坦基調だったので楽をできたように思う。

田舎道では砂利が転がっていたりアスファルトが凸凹していたりと路面状況が悪いことがよくある。パンクの不安に囚われると楽しい旅行気分が削がれてしまうし、疲れも溜まる。速度や軽量性を犠牲にしてでも耐パンクの性能高い 28c のタイヤが履いておくと安心だろう。本音では Domane が欲しい。