はてなと建築

jkondoの日記--はてなもんじの模型が届きました

伊藤さんの作品は原案に最も忠実なもので、5m四方のブロック型のユニットを積み上げて建物にする、というものですが、なんとそのユニットをクレーンで毎日動かして、「フリーアドレス」ならぬ「フリービルディング」「ムービングビルディング」を実現しようというものでした。

模型の写真と、上記の説明を読んでハッと思い出したのが黒川紀章の作ったこの建物。銀座のはじっこ(汐留方面)にあるビルですね。

黒川紀章がこのビルを建てた頃って「メタボリズム (= 新陳代謝を意味する)」という思潮が流行ってた。「建築の部位をモジュール化する」「モジュールは交換可能である」とか何とかっていう考えだったかな。古くなった細胞が新陳代謝によって新しい細胞に取って代わるように、建築の老朽化もしくは用途変更に伴って古いモジュールを交換してしまえ!という、あたかも建築がひとつの生命であるかのように見立てるやり方だったと思います。リンク先の模型はフリーアドレスを建築単位にまで拡張するというアイディアであってメタボリズムの考え方とは違いますが、「建築を静的なものと捉えず動的に再構築できるものとして捉える」という部分は共通しているように思いました。ぜひ実現させてほしい。


あと しなもんデカ過ぎ。

メタボリズム自体は革新的な思潮だったものの、現実的なことを考えるとどうも無理があったようですぐに廃れてしまいました。建築の世界では「革新的だけど、現実的にはダメポ」な流行が多いですね・・・